今治タオルリレーマラソンが開催されました

11月25日(日)、今治タオル工業組合も開催協力する「第6回今治タオルリレーマラソン」が今治市内で開催され、
企業・団体など9チーム268名が参加しました。

本大会は、1周400mトラックを、今治タオルのタスキで繋いで105周(42.195km)するもので、
お子様から幅広い年層の参加者がそれぞれのペースで走り抜け、全チーム無事に完走しました。

上位チームは2時間を切るなどマラソン世界記録を上回るハイペースとなり、
優勝した「今治クラブ」(20名・1時間45分19秒)には、昨年同様、優勝景品として今治タオルが全員に授与されたほか、
参加者全員に今治タオルの参加賞が贈られました。

 

造船の町で船の誕生の瞬間に立ち会おう|今治レポートVol.11

造船の町で
船の誕生の瞬間に立ち会おう。

IMABARI LIFEでもこれまで何度か訪れてきたしまなみ海道ですが、走っていると海岸線にはそこかしこにそびえ立つクレーンが目につきます。
このクレーンのほぼすべてが造船のためのものであること、ご存知でしたか?

実は、今治市は世界でも類を見ないほどの海事都市。造船業・海運業・舶用工業など、合わせて約500社以上の海事関連企業が集合しているのです。古くから海運・造船の町として栄えてきた歴史があり、来島海峡の急潮を進む船が数多く立ち寄って「潮待ち」を行う間に船舶修繕を行ってきたことがその始まりとも言われています。

また、波止浜地区をはじめ瀬戸内の島々では塩田での塩づくりが盛んに行われ、それにより交易が盛んになったことも海事産業を発展させた一因だとか。(伯方島に本社がある「伯方の塩R」さんも有名ですね!)

こうして発展した今治の造船業は、現在では造船建造量日本一を誇り、なんと国内の3隻に1隻が今治で作られている計算になります。

今治を古くから支えてきた一大産業である「造船業」。

今回は、そんな造船所の製造工程の中で最も華やかな一大イベント「進水式」が行われるということで、「しまなみ造船」さんにやってきました。


触れられるほどの距離で見上げる
船の迫力

しまなみ造船 笠原さん(左)と阿部さん(右)

伯方島に工場を構えるしまなみ造船さんは、今治造船グループの一員。およそ東京ドーム2個分の敷地で、中型船舶を1年の間に7~8隻ほど建造しています。
この「進水式」は、船が初めて海に出るセレモニー。1か月半に1回のペースで実施されており、しまなみ造船さんでは一般公開されています。

「そもそも住宅との距離が近いので、道を通っているだけで船も進水式の様子も良く見えるんです。これだけ大きなものは、どっちみち見えてしまうので、それなら是非皆さんにも楽しんでいただいた方が嬉しいと思って」

朗らかな笑顔でご案内してくださったのは、「しまなみ造船」総務課の阿部早暁さんと笠原綾太さん。

進水式の前に、特別に少しだけ工場と船を近くで見せてくださいました。

わぁ、分かってはいましたが、やっぱり大きいですね!

「はい、そうですね(笑)
今回の進水式の船は、全長約180メートル、型幅29.8メートル、型深15メートルの撒積貨物船(ばら積み貨物船)です。
しまなみ造船ではこの規模の船舶をよく造りますが、一隻一隻がオーダーメイドなので、設計図を元に都度調整をしながら建造しています」

慣れた様子で構内を案内してくれるお二人ですが、そこには圧倒されるほどの巨大な船が・・・
まるで入り口も窓もないビルの周りを歩いている気分。近くに行くと本当に大迫力です!
船はもちろんですが、それをつくるクレーンがまた大きい。こんな巨大な重機の下をくぐって通ることなんて、なかなかありません。

クレーン下をくぐりながら工場内へ

工場の奥側からは、式典を待つ船の船尾が見える

進水後に設置する次のブロックが準備されている

ほんの一部のブロックだけでも軽トラックと比べるとこんなに大きい!
これでは船を1隻造るのに、いったいどれくらいの工程と期間がかかるのでしょうか・・・想像もつきません。

「最初は1枚の鉄板から造っていきますが、大体半年で1隻が完成しますよ。
工程としては、鉄板をカットして、それをある程度組み立ててブロックにし、造ったブロックを船台に取り付けていくようなイメージです。ブロックからの組み立てなら、1週間くらいで形になってきますね」

え!半年ですか。鉄板から始まって半年でできるなんて、思ったよりずいぶん早くて驚きです。

「本当に多くの方々が関わって、ノウハウを最大限に活かしながら造っていますので。協力会社の皆さんも含めて、この船の建造におよそ600人の人が携わってるんですよ」

そう語るお二人の視線は誇らしげで、ハレの舞台を待つ船を眩しそうに見上げていました。

圧巻のスケールで展開する
船のハレ舞台

今回の式典の名称は、正しくは「命名進水式」。造船所で建造している船に名前が与えられ初めて海に浮かべるというセレモニーで、言わば「船の生まれる日」。古くから行われている伝統的な儀式でもあるそうです。

船の前に設置されたステージに船主やゲストの皆様が集まり、いよいよ式典のスタート。

今回の進水式は「船台式」。
そもそも造船には、船台建造・ドック建造の2つの建造方法がありますが、しまなみ造船さんでは今では数の少なくなった「船台式」での建造を行っており、船台を滑っていくタイプの進水式となります。グループ企業内でも唯一の「船台式」だそうなので、滑りゆく船の様子はここでしか見られないんですね。どんな風に船が動いていくのか、興味津々です。

船主は「洞雲汽船」様、しまなみ造船さんでは何度も建造されているリピーターさんとのこと。
式典にも50名を超える沢山のゲストの皆様がご来場されています。

開会の言葉と共に、工場の責任者の「準備完了」の言葉を受け、国旗掲揚のもと船の名前が発表される時が来ました。

「本船を“SILVER OAK”と命名する」

除幕されて名前が発表される瞬間に舞うバルーン

命名の宣言と共に船首にかけられた幕が外されます。

今回の船につけられた名前は「SILVER OAK」。
それぞれの船主さんが想いを込めて付けた名前が、初めて公表される瞬間です。

命名の儀式は、指名を受けたゲストがこちらを読み上げる

 

そして式典はいよいよクライマックスの「支綱切断」へ。船舶を造船所につなげている「支綱」を銀の斧で切断する儀式です。銀の斧を使うのは日本独特の風習で、古くから悪魔を振り払うといわれている縁起物。左側に彫られた3本の溝は三貴子、右に彫られた4本の溝は四天王を現しており、進水に際してれぞれの神のご加護を仰いでいるとのこと。
神聖な儀式であることが道具からも伝わってきますね。

3本の溝がアマテラス・ツクヨミ・スサノオを表す。

支綱切断の瞬間
支綱はくす玉・シャンパンなどにも繋がれている。

 

たくさんの想いのなかで、新しい船が生まれる瞬間。

司会者の「支綱切断」の合図と共に、斧が振り下ろされてからはセレモニーも最高潮へ!
叩きつけられたシャンパンが力強く割られ、トリガーの外れた船は大きなサイレンやファンファーレと共に一気に海へと滑り出します。
祝いのくす玉と紙テープ、風船が空へと舞い上がり「わぁ」っと船主の皆様だけでなく、一般の観覧者からも大きな拍手と歓声が。

目の前で大きな音と共に動き出す船はまさに大迫力の一言!新しい船の誕生の瞬間です。
こうして海に浮かんだ瞬間、初めて「船」として認められるのだそうです。

着水した船は、タグボートで別の場所に運ばれ、最後の仕上げを行っていきます。

進水完了報告で締めくくられた式典。記念撮影の後も、海に浮かぶ船を眺めながら、笑顔で会話をされている船主の皆様や現場スタッフの方々の様子に、携わるたくさんの人たちの想いを感じ胸が熱くなりました。

成功の喜びと達成感を噛みしめる瞬間

「私たちにとって造船は本当に身近な産業で、小学校の課外授業で進水式を見に行ったり、家族・親族が造船業の関係者だったり、特別なものだと感じたことはなかったのですが、遠方からわざわざ見に来て下さる方やいつも楽しみにしてくれている方々を見ると、やはり嬉しくなりますね。」

大きなクレーンのある風景が日常だったという伯方島出身の阿部さんがそう言って見せてくれたのは、船の名前が刺繍されたタオル。セレモニーの後、船主の皆さんにプレゼントとしてお渡ししているそうです。

「今治の海運・造船は、船主さんや協力会社の皆さんなど、本当に多くの地域の人たちに支えられてきた歴史があります。
これからはさらに、陸上・海運が手を組んで今治全体の魅力をもっと輝かせていくことができればと思っています」

人の想いと技術が受け継がれて伝統となっていくところに、今治人のモノづくりの真髄を感じました。

船名などが刺繍されたタオル。

 

今治の海事産業を体験できるイベントが
今後も目白押しです!


そんな今治の風土を感じることができる大迫力の進水式。
最初にもお伝えした通り、しまなみ造船さんでは進水式の一般公開を行っているのでどなたでも見学することができます。

2019年5月には、今治タオル 本店のある「テクスポート今治」を含む3会場で、西日本最大の国際海事展「バリシップ」が行われます。
ビジネスイベントはもちろんですが、一般公開日も設けられており、展示会だけでなく工場の見学も企画されていて、普段見られない造船所内等が見学できます。

大規模な造船という海のロマンに触れられる滅多にないチャンス、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

しまなみ造船
ホームページ:http://www.shimanami-shipyard.co.jp
※進水式の詳しい日程はお問い合わせください。
バリシップ2019 (BARI-SHIP 2019)
日 程 :2019年5月23日(木)~ 25日(土)
会 場 :テクスポート今治/旧今治コンピュータカレッジ / フジグラン今治(入場料:無料〈登録制〉)
ホームページ:https://www.bariship.com/ja-jp/

今回の進水式の様子を一部動画でご覧いただけます。 [ https://youtu.be/NzJseKjHLv8 ]

今治の水と、人の手でつくった おいしいお酒。|今治レポート Vol.12

蒼社川の水は、
お酒づくりに適している。

「山丹正宗」というお酒をご存知でしょうか。吟醸酒が2014年ANAのファーストクラスに採用され、全国新酒鑑評会では毎年のように金賞を受賞。また、世界10カ国に輸出されているというこのお酒、実は江戸幕末から今治でお酒を作り続ける老舗「八木酒造部」で作られているのです。
山丹正宗

そして、この山丹正宗の水は、今治タオルを作っているのと同じ蒼社川の伏流水。そんなご縁もあって、今回のIMABARI LIFEは、今治市にある八木酒造部を取材してきました。

初めまして。私たちも、今治に来るたびに「山丹正宗」いただいています。フルーティで飲みやすく、味わいもしっかりと感じられるおいしいお酒ですよね。
八木伸樹社長(以下、敬称略):ありがとうございます。今治では、スーパーや居酒屋にもよく置いていただいています。
こちらのお酒は今治タオルをつくっているのと同じ蒼社川の伏流水でつくっているとお聞きしました。
八木:そうなんです。江戸幕末に、水のいい場所に酒蔵を建てたんです。
あ、この敷地から水が出るんですか? ここ、今治ではかなり都心ですよね?
八木:はい。ここが蒼社川の濾過されきった、一番下流の端っこくらいにあるんですよ。少し行くともう海水になってしまう。
ちなみに、昭和天皇が愛媛に来られたときには、うちの水でお茶を飲まれたらしいです。
昔から名水として有名だったんですね。お酒を造るにも適した水質なんでしょうか?
八木:おいしいお酒は、だいたい中軟水でつくられています。やわらかすぎると酵母を育てるミネラルが足りないし、硬水まで行っちゃうと飲みづらいお酒になってしまうので、適度なやわらかさがいいんですが、蒼社川の水はまさにそういう水なんです。

愛媛県高縄山系を源流とする蒼社川。
今治タオルの晒しや染めも
この水で行なっている

帰ってきて挑戦した、
地元米でのお酒づくり。

そんな老舗の8代目に産まれながら、八木社長はすぐにはここを継がなかったんですね?
八木:はい。大学卒業後はIT会社に勤め、コンサルタントのお仕事をしていました。8年経って、そろそろ帰らなきゃいけない空気もありまして(笑)。
帰ってきてから、さまざまな改革にチャレンジされたとのことですが。
八木:日本全国にこれだけたくさんいいお酒がある中で、どうしたら生き残ることができるのか考えて、そのひとつが、地元の素材にこだわることだったんです。毎年少しずつ試してみて、いまは大吟醸以外の銘柄は、すべて県産米を使用しています。
確かに今治に来たら、地元のお米でつくったお酒が飲みたいですもんね。

吟醸酒には、地元今治市が主な産地である「松山三井」を使用

人の手間をかけないと、
おいしいお酒はつくれない。

工程を見せていただいて、かなり手間のかかる作業なんだなと感じました。
八木:そうですね。お酒づくりには、精米→洗米・浸漬→蒸米→麹づくり→酒母づくり→仕込み→発酵→搾り→濾過・熟成の工程があって、このうち今回は、洗米、蒸米、麹造り、酒母造り、仕込みの工程を見ていただきました。

うちは先代からそうなのですが、大手さんの大量に作って安く売るお酒に対抗してもやって行けないので、少量でもいい、おいしいものを作るというところに価値を感じているんです。

たとえば「蒸米」という工程では、昔はもっと大量に米を蒸していたのですが、それだと蒸したお米の品質が良くならないので、少しずつ甑(こしき)で蒸すやり方に切り替えました。

洗ったお米を甑で蒸す「蒸米」。

洗ったお米を甑で蒸す「蒸米」。

蒸したお米は、スコップでかき出し、
その後冷却

ちょっとずつ、いいものを作ると決めたわけですね。さきほど社長自ら秒数を計っていたのは何ですか?
八木:「洗米」のときですね。米を洗って水に浸すんですが、その水に浸す秒数をカウントしていました。

水に浸す秒数を正確に計りながら行う「洗米」の作業

意外と厳密な作業なんですね!
八木:はい。浸す時間は使う米によっても変わります。
そういうすごく化学的な感じもあれば、職人技なところもありました。大きなタンクの上に足場が組まれていて、その上を職人さんがひょいひょい歩いていたのはすごいなと。大工さんみたいだと思いました。
八木:「仕込み」の工程ですね。蒸したお米と、麹と、水を混ぜる大切な作業です。職人は毎日やってるので、もう慣れたもんですね。
あれ、私たちも上に乗ってみましたが、2〜3メートルくらいの高さがあったので、めちゃくちゃ怖かったです。

蒸した米と麹と水を合わせる「仕込み」

昨今は、コンピューターでお酒を管理する製法も話題になっていますよね。そういう製法に関してはどうお考えですか?
八木:うーん、よく大手のお酒がITで醸造しているなどと言われていて、すべて機械でつくっているように思われている方もいるんですが、そんなことはないんです。僕はこちらに帰ってきた当時、大手の酒造にも見学に行ったんですが、味がぶれないように分量やタイミングのノウハウをコンピューターで管理しているだけで、ひとつひとつの工程は、やはり手作業でしたよ。
おいしいお酒にはやっぱり人の手は大事だということなんですね。
八木:そう思います。手間をかけて、少量ずつ造らないと本当においしいお酒はできないんです。

蒸米、水、麹に酵母を加える
「酒母造り」

蒸したお米に麹をふりかけ、
繁殖させる麹づくり。

そのわりには山丹正宗ってそんなに高くないですよね?
八木:そうですね、これは仕方ないんですけど、日本に1000以上のメーカーがあって、どんどん縮小している市場でひしめいているので、市場の価格が低くなってしまってるんです。お酒の一番売れる価格帯は、東京だと1500円くらい、こっちだと1000円前後くらい。本来かけている労力を考えると、もっと高くあるべきものなのですが、それができない状態ですね。なかなか厳しい業界なんです。

コンクールで賞を取るのも、
おいしさを伝えるため。

山丹正宗は、コンクールで賞もたくさん取られていますよね。
八木:賞を取るのも、自分たちの研鑽のためというのもあるんですけど、将来のためというのも大きいです。嗜好品なので、何かお墨付きがあると安心感がある。日本酒業界って、自分で一生懸命おいしいと言っても信じてもらえない、究極のクチコミマーケティングの世界なんです。獺祭や黒龍など、いまおいしいとされているお酒のCMって、見たことってないじゃないですか。
僕が一生懸命『おいしくできました!』と言っても、「あなたが言ってるだけでしょ」となるんですけど、賞をいただくと、これは認められたお酒なんだ、と思っていただけるようなところがある。
本当にいろいろ戦略的に考えてらっしゃるんですね。ANAのファーストクラスにも選ばれたのは、どういう経緯だったのですか?
八木:2014年に、『ワイングラスで美味しい日本酒アワード』で最高金賞をいただいたんですが、その最高金賞をとった9点のうち3点がANAのファーストクラスに採用されるという副賞があったんです。
その3点に選ばれたわけですね。
八木:そうですね。嬉しかったです。全日空やJALがどれだけ頑張ってブランド構築したかということだと思うんですけど。やはり航空会社に選ばれると、爆発的に売れますね。

ANAファーストクラスに採用された
吟醸酒(右)と、
海外で売れている「しずく媛」

海外にも進出されていますよね。
八木:10年くらい前から、海外で売りたいなと思いまして、最初はあてがなくてもとりあえず上海に行って、販売所を探して、地道に売り込んでいったんです。
いまでは10ヶ国で販売されるようになりました。中国・香港・台湾あたりが量的には多いのと、最近ではカナダが増えています。
社長、努力してますね! 海外では日本酒が売れる土壌ができてきたのでしょうか?
八木:和食ブームが来ているので、日本酒業界は全体が伸びています。そういう意味では売りやすいですね。

ちなみにどの銘柄が一番売れてるんですか?
八木:国によって好みはまちまちなんですよ。ワインをよく飲む国と、アジアではまた違いますし、売れる価格帯も国によって違います。例えば、中国人が好きなのは純米吟醸ですね。うちで言うと『しずく媛』という純米吟醸酒で1450円のものが比較的よく出ています。フルーティで、かつボディがしっかりしていて、白ワインのような感じで、お食事に合うお酒です。
ANAのファーストクラスに採用された吟醸酒も、「ワイングラスで美味しい日本酒」アワードを取られたということは、海外で人気なのでは?
八木:あれはどちらかと言うと、より香りが華やかで、飲み口はさらっとしていて、ボディは線が細い感じ。食前酒か、スターターにいいお酒ですね。
これからさらに世界に出て行くんですか?
八木:でも私ひとりでは限界もあるので、あとはアメリカ・イギリスに行けたら、もうそれ以上は広げず、それぞれの国との関わりを深くして行くという方向に行きたいなと思っています。
たしかに会社の人はそんなに多くない印象ですね。さきほどお酒づくりをなさっていたのは、みなさん従業員の方々なのでしょうか。
八木:はい。全員うちの従業員なのですが、実はそれは今年からなんですよ。去年までは、いわゆる季節雇用の杜氏に来てもらって、うちから委託して、うちの設備でお酒を作ってもらっていたんです。何が違うかというと、どんどん変えていけるようになった。設備を変えたり、試行錯誤しながらやっていけるようになりました。
では、これからまた美味しくなっていくんですね。
八木:はい。これからどんどん酒質を上げていきたいなと思っています。
楽しみです。今日はありがとうございました。

八木酒造部の酒造りに携わるみなさん。
左から2番目が杜氏。

株式会社八木酒造部 
ホームページ:
http://www.yamatan.jp/

後編|伊東豊雄氏×佐藤可士和氏トークセッション Vol.2|インタビューVol.5

IMABARI LIFEインタビューVol.5|伊東豊雄氏×佐藤可士和氏トークセッション Vol.1

いつの間に今治は、
こんなに盛り上がって
きたんだろう。

伊東豊雄氏 × 佐藤可士和氏

SPECIAL TALK SESSION

人の「思い」は、AIには作れない。

建築も、ブランディングも、共創型のやり方がうまくいくというお話ですが、そうは言っても、ただ一般の素人たちが集まって話し合ってやっていっても、そこまでうまくはいかない気がするんです。やっぱり伊東さんの建築力や、可士和さんのデザイン力が真ん中にあるから成り立っているのでは。
伊東:まあ、やっぱり、コアになるようないいチームは必要ですよね。例えば、僕らは構造のエンジニアと絶え間なくやりとりするんですが、それも昔のエンジニアリングの方法と違って来て。僕らが最初イメージを「こんなのでどうかな」と提案すると、その段階ですぐシミュレーションが始まるのです。昔は「そんなの出来ないよ」って言われたり、定型のパターンみたいなのがいくつかあって、それ以外は「合理性がない」って拒否されたんだけど、いまはもう合理性なんて言う前にシミュレーションして、「こういうところまずいですよ」と言われて、修正して、という作業をくり返しやっていく。60〜70回シミュレーションすると、「これ以上やっても変わらない」ところに落ち着いて行くのですね。
佐藤:それはもうテクノロジーが思いっきり進化したから、ですよね。
伊東:そうです。ものすごく複雑なことも短時間で計算できるようになってきた。だから、津波なんかも、本当は湾ごとの複雑な波の起こり方はシミュレーション出来るはずなんですよ。そうすれば、もっといい対策が出来るのではないかなと思うのです。
佐藤:いま、そのAIは、どれぐらい建築の中に入っているんですか。構造の方はかなり入ってるってことですか。
伊東:建設業は比較的遅れているのかもしれません。その場所での一品生産になりがちなので。やっぱり最後は手造りにならざるを得ない。
もちろん、一般的に高層ビルのように、いま東京で行われている再開発なんかは、以前に比べたらものすごく速くなってるし、経済性を上げるためにもAIは不可欠だと思います。

ただ僕らがやっている建築では複雑な曲面を造るので、すべてAIでやるのは難しいです。若い職人は、コンピューターを片手に作っているんです。そのあたり日本は圧倒的に進んでいますね。日本を一歩出たらそんなことできる職人はいません。
佐藤:あ、そうですか。
伊東:はい。それも難しい職種ではなくて、普通の型枠大工さんとか、配筋工とか、そういう人たちがコンピューターのCGなんかを駆使しているのを見ると、日本の職人はやっぱり優秀なんでしょうね。
佐藤:僕は、大学で教えるときにはよく「AIに出来ないようなことをやれないとクリエイターになれないよ」と言っているんです。
この先AIは、かなりのことをやり始めちゃうと思うんですよ。例えば、合理的な超高層の形が、パッパッパッパッって一瞬で見積もりとともにA・B・C案出たりとか。それがおもしろいかどうか分からないですけど。あと、例えば今治タオルのロゴを作るのに、うちの事務所で何百個も作ったわけですけど、数を作るだけで言ったら、たぶん1秒で1万個とかバババッって作ると思うんですよ。
伊東:なるほど。

佐藤:瞬時に組み合わせで。キャッチコピーでも、マーケティングの方法論でも、もう瞬時にやり初めて、ある程度の判断もしていくと思うんですよね。
そうすると、ちゃんと考えていない人よりも、たぶんAIの方がずっといい答えを出しちゃうかもしれない。凡庸なアイデアに比べてAIの方が多分スポンッっていいものが出せるようになっちゃったり。

そうするとじゃあ建築家って何? とか。アートディレクターとかクリエイティブディレクターって何する人なの? っていう風にきっとなるから。そこを考えた方がいいよ、ということを、若い子には言っているんです。

伊東:まあ、建築は、どうしてもそんな風にはなかなかいかないのですが、高層ビルになると、かなり単純な繰り返し作業が多いので、それに近づいてくかもしれない。
ただ、そうやっていまのところ片手にコンピューター、片手に配筋とか型枠とかっていうような、手とコンピューター両方でやっているわけですが、いずれは、そんな型枠作っていくのだって機械で出来てしまうだろうし、ましてや配筋なんて出来るでしょう。ほとんど僕らの作る建築でも、AIによって出来てしまうかも知れない。そのときに果たしてその建築が魅力的かっていうと、問題で。やっぱりそこで何か苦労して、手の痕跡が残っていることが建築じゃないかな、と思います。
佐藤:ですね。それでさっきの、地域の人たちと一緒に作るというのが非常に大事だと思っているんです。「思い」とか、そういうものって、もっと複雑じゃないですか。
伊東:そうですよね。うん。
佐藤:「思い」って、変わったりもするから。昨日こう思ってたんだけど、誰かからこう言われたら変わったとか。シミュレーションもしにくいし。だから最後はやっぱり僕は「思い」が大事かなと思っていて。そこを含めてデザインすることが、クリエイターの役目なのかなと。

プロセスごとデザインしないと、
いまは誰も納得してくれないですよね。

めんどくさいときはないんですか? いろんな人がいろんなこと言って収拾つかないなとか。

伊東:いや、でもね、それはいろんなケースはあるけども。例えば、まずうちのスタッフで何人かでスタディーを進めて行くときに、これで行けるっていうときは、不思議と全員が「これでいいな」と一致するんです。
それでもコンペティションに負けたりは、よくあるのですが(笑)。

佐藤:(笑)。行けると思ったけど。
伊東:行けると思ったけど(笑)、みたいなことはありますが。わりと不思議にまとまるというのはあって。全然関わらない住民がいきなりそれを見ると「えぇー? こんなの?」って思うんだけれども、最初から話をしていると、意外と一致するっていうか、共感できる気がしますね。
佐藤:やっぱりプロセスが大事ですよね。そのプロセスごとデザインしないと、いまってたぶん誰も納得してくれない。
だからコンテンツだけあっても、ブランドって出来ませんよ、コンテクストを作ることが大事です、という話をよくしているんです。
伊東:そう。そうなんですよね。意外と、我々の仕事と通ずるところがあるんですね。
お2人の考え方が、近いですよね。
佐藤:僕は、建築を別に勉強したわけじゃないんですけど、やっていることが、イメージの建築みたいなことだと思うんです。ブランドっていうものをイメージ社会の中に建てているので。だから、構造もないと駄目だし。最初に出会うファサードだったり、空間だったりとか、そういうことを、ちょっと建築的に考えています。
伊東:なるほど。以前は可士和さんが、ひとりでそのイメージの建築を作っていたけれど、いまはもう。
佐藤:そうですね。成り立たなくなって来たというか。あと、何となくそういうやり方がやりやすくもなって来たっていうか。
伊東:そうなんですよ。めんどくさいと思われるかも知れないけど、逆にやりやすくなってると思います。
それはどうしてなんですかね。
伊東:同じ松本で、ちょうど10年前に、公共建築で、やっぱりオペラが出来る劇場を作ったのです。そのときはコンペティションで僕らが提案をして、一方的に決まって、住民の人はそこで初めてその案を見て「えぇー」みたいな感じでブーイングが起こった。もう市長は訴えられるぐらいの(笑)。
そんなに?(笑)。
伊東:「こんなにでかいもんつくっちゃってどうすんの」みたいな、街の人から言われて。もう竣工した時点で、市長は選挙で落選してしまったんですけど(笑)。
でも、出来てしまうと、「ああ、いいじゃん」みたいな感じでコロッと変わる。住民は出来てみないと実感できないんでしょうね。
伊東さんの事務所の設計監理による「まつもと市民芸術館」

伊東さんの事務所の設計監理による「まつもと市民芸術館」

市長はお気の毒ですね。
伊東:だからそれはプロセスの問題で、一緒に住民も最初から参加してやったんだったら問題は起こらなかったと思います。めんどうなのは、むしろ逆で、一緒にやらなかった場合なんですよ。
佐藤:そうですね。それもやっぱりネット社会になって、みんなで共有することに慣れてしまったからだと思います。みんなでいつも見てて、そこで社会に参加しているから。日常生活でもそうなっているので、そのプロセスを知らずに突然ドーンってでかい建物が出来たりすると「聞いてないよ!」みたいなことになる。
伊東:そうなんでしょうね。
佐藤:別に参加してほしいと特に誰も思っていないような社会問題なんかも、みんな勝手に参加できるようになりましたよね。スレッドが立ったり、いろんな議論の場が出来たりとか。で、それがニュースに反映されたりとか。日常的にそうなったんだと思います。
それを上手く取り込んでいくと、すごく上手くいくようになってきた、ということですね。
佐藤:そうですね。みんなはそういうことを求めてるんじゃないでしょうか。
でも、やっぱりそこに伊東さんとか可士和さんのような方がいらっしゃるのが大事な気もします。みなさんの言うことをただ聞いて、多数決で決めれば良いということではないですよね。
伊東:うん、それは違うと思います。
佐藤:なんか言い出しっぺみたいな人がいないと、永久に動かないっていうか。何でもいいから最初にボーンって、ボールを投げる人が必要なんですよね。
伊東:やっぱりこっちから何かを投げかけて、それに賛同する人たちが一緒に作っていくっていうパターンがいいんだと思いますね。 それと、佐藤さんの場合は、やっぱり時代を見る感性がありますよね。それは個人の問題だと思うんです。
佐藤:人って、言っていることと、本当に思ってることって違ったりするから。みなさんも、クライアントさんも、言葉のプロではないから、その言葉を額面通り受け取っても、またちょっとずれたりするじゃないですか。その言葉の奥を読み取れるかどうかが大事なんじゃないかなと思います。

みんなで一緒に
今治を盛り上げていけるといいですね。

今後の大三島については、どんなことをお考えですか。
伊東:いろいろやりたいことはあって、いちばん力を入れているのが参道を元気にしたいということです。大山祇神社っていう素晴らしい神社があって、そこへアプローチするのに昔はみんな船でやって来て、宮浦港に着いて、参道を通って神社へ向かった。だから参道がかつてはすごく賑やかで活性化していたんですが、しまなみ海道が出来てから、みんな車でやって来るようになってしまって。いまは参道がシャッター街になってしまったんです。
佐藤:動線が全然変わっちゃったんですよね。
大山祇神社へ向かう参道)

大山祇神社へ向かう参道

伊東:それで僕らがその参道の空き家を借りて「みんなの家」として、カフェや、皆さんの集まる場所を作ったのですが、それをきっかけに、参道に、いま地ビールを始めた人がいたり、飲み屋が出来たり、少しずつはお店が出来つつはあるのです。
「みんなの家」がきっかけで、自発的に盛り上がって来ているんですね。
伊東:しまなみ海道は、それはそれで便利だからいいんだけれども、せめてフェリーとか、船が宮浦港に着いてくれるような動線が復活すれば、参道がもっと賑やかになると思ってるんですけれど、なかなか難しい。
佐藤:伊東さんはそのプロジェクトの中でどこまでやっているんですか。例えば参道にテナントの誘致とかするわけじゃないですよね。
伊東:いや、そこまでは出来ません。市に対して、フェリーの復活を働きかけたりはしているんですが。いまは、島の北側の方の交通網が無いようなところに、広島方面からのフェリーが着くんですね。それを宮浦までまわしてよ、って言ってはいるのですが。
島にはタクシー2台しか無くて、島までは高速バスで来られても、そこから先の足が自転車しか無いのです。それで、自動車メーカーに持ちかけて自動運転のようなシステムを作れないかなと考えたり。
あ、それで、電動自転車みたいなものを構想されていましたね。あれすごく未来っぽくて素敵だなと思ったんです。自転車タクシーみたいなものですよね。
ヤマハ発動機が開発した電動アシスト自転車と電動モビリティのコンセプトモデル

ヤマハ発動機が開発した電動アシスト自転車と電動モビリティのコンセプトモデル

伊東:そうそう。ヤマハ発動機が2タイプを考えてくれて。ただ、基本は電気自動車なので、小さい三輪車タイプは電動アシストの自転車に近いので大丈夫なのですが、大きい方は電動ゴルフカートをベースにしているので、特区にしないと走らせることが出来ない。手続き上の問題があるようです。

佐藤:でも、いまやっぱりお話し聞いていると、本当にみんなで共創してやっていかないと変わらないですよね。自治体のほうも、ルール変えてもらったりしなきゃいけないかもしれないし、クリエイターも考えないといけないし、地元の人もやらなきゃいけないという。

僕は、もう10年くらい今治タオルに携わっていて、でも気づいたら伊東さんもいらして、岡田(武史)さんも今治に来ていて。あれ、なんかいつの間にか今治に人が集まって来ているなと。それに一番可能性を感じているんです。だって、伊東豊雄さんのことは知ってたけど、伊東さんと今治の件でこんなことを話すとは夢にも思ってなかったし。

伊東:そうですよね。
佐藤:それはすごくおもしろいなと思っていて。今治の中だけじゃなくて、外の人や、業種の違う人も集まって、みんなで一緒に盛り上げていけるといいかなと思ってて。
伊東:そうですね。ぜひ何か一緒にやりたいですね。岡ちゃんと、昨夜も飲み屋でそんな話をしてたのです。
佐藤:ぜひ。乗りかかった船じゃないですけど、こうしてご縁が出来たので。僕も出身今治でもなんでもないんですけど。
伊東:僕だって、さっきお話ししたように、来たこともなかった島ですからね。
佐藤:それもまあ、出会いというか、ご縁かなって。例えばいろんなクライアントだって別に元々は知らなかったわけですから。何かでいいと思って頼んでいただいた、そういうご縁が大事かなと。
伊東:そうですね。一回きりで行かなくなるところだってたくさんありますからね。この地の何かに感化されて、通う魅力があるのですよね。
佐藤:いや、本当に今治すごいですよ。最初10年前、タオルの仕事始めたとき「えっ、何もない! どうしよう」と思ってたのに、いまや、もうサイクリングの聖地になるわ、バリィさんは人気でるわ、B級グルメは有名になるわ、伊東豊雄建築ミュージアムは出来るわ。岡ちゃんはくるわ。いつの間にこんな盛り上がってきたんだと(笑)。
伊東:でも、何も知らない人に「今治」って言ったら、だいたい「タオルでしょ」って言いますよ。だからすごいよ、やっぱり。
今治が盛り上がったのは、タオルきっかけも大きかったんですかね。
佐藤:タオルは、本当にタオルの組合の皆さんが仲良くやってくださって。すごく楽しく一緒にやれたことが大きかったと思うんです。だからそういう意味でもっともっとその場を大きくできるといいなと思ってるんですけど。
伊東:ぜひまたいろいろ相談に乗ってほしいです。

マイナスを埋めるより、
特色を伸ばしていかないと。

佐藤:それからこういうクリエイティブな仕事をしてるんで、若い人に教えていく、みたいなこともやれるといいなと話していて。まさに伊東さんなんかここで塾をやられてるわけですよね。僕も、クリエイティブの力を上手く使えばもっといいのにな、とずっと思っていて、まあ大学で教えたりはしているんですけれど、もうちょっといろんなところでそういうことをやりたいなと思っているんです。
伊東:そうですね。今日もね、近くの8つの島しょ部の高校生が集まって、今治北高校大三島分校のオープンキャンパスをやったんです。その分校が、来年春の新入生が31人を割ると翌年から募集停止になってしまう。なんとかそれを応援して、特長のある学校にしようという活動をしているんです。
伊東さんが生徒募集を呼びかけている今治北高校大三島分校

伊東さんが生徒募集を呼びかけている今治北高校大三島分校

伊東:いま、島にいる中学生が、島の学校に来ないで他へ出ていってしまうのですよね。その流出を止めるには、もっと特色を持たないと駄目だと思うのです。なんか他の県にないような学校だぜ、みたいな、小さいけれど特色のある学校にしたらおもしろいかなと。それにはデザインとか、あるいは農業でもいいから、なにか一つ特化しようよって話をしました。他の県からも来たくなるくらいの学校にしようよって。そしたら、他の島から来た高校のコーディネーターから、ぜひ大三島だけじゃなくて、他でもそういうのやってよ、って言われて、島サミットみたいな集まりを続けてやろうって話になりました。

佐藤:その「特色を持とう」というのは、すごく大事な話ですよね。大三島の分校だけじゃなくて、大三島もそうだし、今治もそうだし、愛媛県も、日本だって世界中から見たらそうじゃないですか。何か特色がないと、全く注目されないし、人も来ないし、何もかも集まって来なくなっちゃう。

僕も、企業の方によくいうのは、ブランディングってマイナスを埋めてもしょうがないということなんです。絶対でこぼこしているから、マイナス埋めたところで最高に上手くいってもきれいな円ですよね。そんな時間があったら、ちょっとでも出ているところをビヨーンって伸ばした方が、ずっと効率的だなと思いますね。

伊東:そうそう、そうですよ。あとは、外から子供が来るためには、住むところなんですよね。親御さんにしても、一人で島に留学させようとしたら、何か民宿のシステムとか。寮はなかなか作れないでしょうけれども。宿泊先を考えていただくと、かなり違うと思うんですね。
佐藤:そうですね。学校のことを考えると、生活そのものも一緒に考えないといけない。
伊東:ひとり伊豆の方から来た子がいて。女の子なんですけど、僕らが東京でやってる子ども建築塾に3年間通って、いまもう中3になって、今日のオープンキャンパスにやって来た。地元の先生からは「そんなとこ行くな」って言われてるらしいんだけど、本人はけっこう意志が強くて。
じゃあまさに伊東さんの建築を学びたいっていうことで?
伊東:そういう気持ちがけっこう強いのではないかと思うのです。受け入れ体制さえしっかりしてくれれば、来てくれるんじゃないかな。
それは素晴らしい話ですね。
伊東:はい。だからそういう子がひとりでも入ると、けっこう変わって来ると思うんですよね。
佐藤:それは変わりますよね。
そろそろお時間なんですが、おふたりが今後なにか一緒にやられることはあるんでしょうか?
伊東:まずは、岡ちゃんと3人で飲みながら。どうしよっか、みたいなところから始めましょうか(笑)。
佐藤:そうですね(笑)。ぜひお願いします。今日はどうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
伊東:ありがとうございました。わざわざ大三島に来ていただいて。よかったです。
今治市伊東豊雄建築ミュージアム

:〒794-1308 愛媛県今治市大三島町浦戸2418 [ MAP ]
電話番号:0897-74-7220

FAX

:0897-74-7225
営業時間:9:00 ~ 17:00

:月曜日(祝日の場合は原則翌日振替)、年末(12/27~12/31)

今治タオルコラボレーションプロジェクト第一弾 「美容」に着目した “肌と髪にとことん優しいタオル” を発表

2018年10月30日
今治タオル工業組合

今治タオルコラボレーションプロジェクト第一弾
「美容」に着目した
“肌と髪にとことん優しいタオル” を発表

ヘアメイクアップアーティスト中野明海さん
監修・プロデュース

~組合加盟の105社が各々の個性を打ち出した
新たなタオルづくりを始動~


この度、今治タオル工業組合(愛媛県今治市 理事長 井上裕基)により推進されるジャパンブランド「今治タオル」は、コラボレーションプロジェクト第一弾として、ヘアメイクアップアーティストとして第一線で活躍されている中野明海さんとコラボレーションを実施しました。
「美容」の観点から徹底的にこだわった、「肌と髪にとことん優しいタオル」を共同開発し、10月31日(水)より今治タオルオフィシャルショップ4店舗及び公式オンラインショップにて発売いたします。

今治タオルは、クリエイティブ・ディレクターの佐藤可士和氏による「今治タオル再生プロジェクト」により、認知度・売上が飛躍的にアップしました。
産地ブランドが認知された今、次は、組合に加盟する個社105社それぞれが個性を打ち出したタオルづくりを進め、お客様がその中からお気に入りの一枚をお選びいただくような第2フェーズの展開をめざしています。
今回のコラボレーションプロジェクトでは、ヘアメイクアップアーティストである中野明海さん監修のもと、美容機能の高いタオルをメーカー4社が企画・制作し、それぞれの「個性」や「風合い」をいかした「肌と髪にとことん優しいタオル」をつくりあげることに成功しました。

「肌と髪にとことん優しいタオル」は、美容面において使いやすい3サイズ(ミニバスタオル、フェイスタオル、ウォッシュタオル)、肌をきれいに見せ普段使いがしやすい3色(ホワイト、アッシュピンク、グレー)を展開します。
美容シーンで活躍する「肌と髪にとことん優しいタオル」をメーカー4社のそれぞれの風合いを味わいながら是非お楽しみください。

■ コラボタオル商品説明
※価格はすべて税別となります。


akemi nakano × ONARU TOWEL / 大成タオル株式会社

【商品の特徴】
紡績会社と共同で開発した大成タオルオリジナル糸「エレガントツイストフリー」を使用。通常の糸の半分の細さの糸を無撚糸にすることにより柔らかさを追求しました。原綿に超長綿のアメリカンピマコットンを使用しているので毛羽落ちが少なく、毛羽落ち試験では、無撚糸ながら通常のタオルよりも良い数値が出ています(当社比)。

【中野明海さんコメント】

薄いタオルにしかできない美容タオルです。ホットタオルを作る際に絞るのも楽で、指の感じがちゃんと肌に届きます。例えばマッサージ、拭き取りなど繊細な作業がとっても上手にできる良いタオルです。

認定番号:第2018-1998号 ミニバスタオル(49X93cm)¥4,000 / フェイスタオル(32X87cm)¥2,000 / ウォッシュタオル(32X35cm)¥1,000



akemi nakano × ORIM / 株式会社オリム

【商品の特徴】
「肌に優しいタオル」とは、どういったタオルなのかを考え、タオル使用時の肌摩擦を極限まで軽減し、肌が傷つく可能性を少なくしました。パイル糸に通常使用する糸より細い糸を使用し、かつ密度を高める為に引き揃えました(通常パイルが1つ出来るところに糸を複数使用して2本以上のパイルが出来るように作成)。これにより、通常のタオルより繊細な糸が密集し、肌に直接触れる部分を点の集合にすることでより肌に優しいタオルとなりました。

【中野明海さんコメント】

すごくふっくらしていて、とにかく滑らかです。肌をひっかけないというか、この滑らかさはパイルなの?というくらいにパイル感が本当に無く、化粧コットンのような上質なものに仕上がっています。

認定番号:第2018-1999号 ミニバスタオル(50X90cm)¥3,300 / フェイスタオル(32X85cm)¥1,700 / ウォッシュタオル(32X32cm)¥900



akemi nakano × MURAKAMI PILE / 村上パイル株式会社

【商品の特徴】
コットンUSA認定の米国綿を使用し、パイル糸を、空気層を含み繊維がからみあう構造にすることで、柔らかくボリュームがあり、毛羽落ちのしにくいタオルが完成しました。吸水性に優れ、洗濯を繰り返しても柔らかさが持続し膨らんでいく感覚です。また、中野さんのアドバイスで、よりパイル長を伸ばし、織り上がった後にキャノン加工(ブラッシング)することで、弾力性を高めました。

【中野明海さんコメント】

タオルらしいタオルが好きな人に本当におすすめです。とにかく「スッ」っと吸ってくれます。柔らかいパイルがふわーっと立ち、洗えば洗うほどお花がどんどん開くように膨らむタオルです。

認定番号:第2018-1956号 ミニバスタオル(40X110cm)¥2,500 / フェイスタオル(34X85cm)&yen1,800 / ウォッシュタオル(34X35cm)¥800



akemi nakano × WATANABE PILE / 渡辺パイル織物株式会社

【商品の特徴】
パイル糸にインド産超長綿のオーガニックの綿を使用しています。抜群の吸水力と柔らかさを保ちつつ、シルクのような独特な手触りと、ふんわりとした柔らかな風合いが魅力のタオルです。4社中で唯一のオーガニックタオルで、塩素や苛性ソーダを一切使用しておらず、CO2排出量40%削減(当社比)。人にも環境にも優しい製造工程を採用しています。

【中野明海さんコメント】

ホワイトは、女性ならみんな好きな、表面がモコモコした羊のようなシープ加工がされています。どこにも引っかからない、ふわふわの質感です。「やっぱりオーガニックが好きだな」という人に本当にオススメです。

認定番号:第2018-2015号 ミニバスタオル(50X98cm)¥3,000 / フェイスタオル(34X94cm)¥1,500 / ウォッシュタオル(33X40cm)¥800

■ 中野明海監修「肌と髪にとことん優しいタオル」 美容シーンでの使い方 一例

◆しっとり潤う タオルでお風呂上りのボディケア


お風呂上りには身体が濡れたまま、お気に入りのオイルかクリームをお顔と身体につけます。肘や腕の裏も丁寧に、足先から膝にかけては軽くマッサージしながらオイルをつけます。
最後にタオルで水とオイルを丁寧に拭きます。脚は優しく包み込み、ポンポンと柔らかく水分とオイルを拭き取るなど、肌を擦らないことが重要です。これによって、この後のクリームが必要ないほどしっとりと潤います。


<POINT>

身体が乾かないうちにオイルで潤いを閉じ込めて、肌に優しいタオルで水分だけを取りましょう

◆むくみがとれる タオルでヘアドライとマッサージ


髪にタオルを巻きつけて、こすらず、“ふわっふわっ”と水分を取ります。
同時にタオルの上から頭皮マッサージをし、軽い刺激を与えます。首の後ろや耳の後ろもマッサージ。タオルの上から、耳の上と外側をもんで耳の中にも指を入れてぐりぐりと優しくマッサージ。顔のむくみがとれ、フェイスラインもすっきりします。


<POINT>

ヘッドマッサージには、軽くて髪に優しいタオルがおすすめ。耳には、顔に通じるツボがあるのでマッサージ後すっきりします

◆ホットタオルで首から肩まですっきり


ほど良い熱さのホットタオルを用意しましょう。ホットタオルで首を温めて頭の付け根から首の下へ2回流し、それを腕の付け根に沿って胸へ2回流します。腕を上げて背中側からわきの下のリンパを通って2回流して胸にすっと流します。同じように反対側もホットタオルで首を温めて頭の付け根から首の下へ2回流しそれを鎖骨から胸へ流します。小顔効果や肩こりの軽減につながります。


<POINT>

肌に優しいタオルだからできるリンパマッサージですっきり、リラックスできます

◆ホットタオルを使ってみずみずしく美しい手に


ホットタオルを用意しましょう。多めにハンドクリームを取り、手になじませます。健康的で美しい爪のために、爪にもなじませます。ホットタオルが熱すぎないか確かめてから手を温めます。ホットタオルを広げて手のクリームを拭き取りながらマッサージ。指の間も一本ずつぐりぐりとマッサージ。マッサージ後は、みずみずしく、しっとりと美しい手に驚くことでしょう。


<POINT>

薄いウォッシュタオルがおすすめ。マッサージ後は手がふっくらします

◆ホットタオルを使って顔のむくみ解消


普段ご使用のクリームを顔や首、鎖骨あたりになじませます。
ホットタオルの上から、眉頭と眉毛の下あたりをこめかみの方まで優しく押さえていき、最後にフェイスラインをぎゅーっとおさえます。次に、冷たいタオルに取り替えます。眉毛の下を優しく押してこめかみまでぎゅーっと押します。
このホットタオルと冷たいタオルのマッサージを2回交互に繰り返します。最後にホットタオルで首筋を流して終わりです。
朝にこのマッサージを行うと、血管が収縮を繰り返しむくみが簡単にとれ、肌が潤います。


<POINT>

肌に優しいタオル使いで、寝不足や涙の後もさっぱり。お化粧ののりも違います

 

■ 中野明海様のコメント

本コラボレーションでは、ずっとタオルに求めていた、「吸水性が良く、羽のように軽く、どんな肌の人でも安心な肌触りな『肌と髪にとことん優しいタオル』が欲しいです」とお伝えし、メーカー4社様に作って頂きました。カラーにもこだわりを持ち、自分で使っていて肌がきれいに見える色をお願いしました。コラボレーションして下さったメーカーの方々には苦労して試作品を何度も作って頂きましたが、毎回ドキドキわくわくしながら試作品を見させて頂きました。今治市に訪れた際にも工場を見せて頂いたり、おもてなしをして頂き、ありがたく涙が出そうになりました。
ヘアメイクの仕事は健やかな肌の上に成り立っています。全ての人が健やかな肌になるようにという想いから、タオルにしかできない美容を取り入れながら、皆様に使って頂きたいと思っています。




中野明海 / ヘアメイクアップアーティスト
幼少期から化粧品やメイクアップ・ファッションの世界に憧れ、1985年よりフリーのヘア&メイクアップアーティストとしてのキャリアをスタート。日本のメイクのトレンドセッターであり、“女性がなりたいと憧れる顔”をクリエイトし続けている。今年引退された安室奈美恵さんのヘアメイクをデビュー前から26年間担当。永きにわたり彼女のビジュアル作りを支える。幅広い知識・豊かな経験に裏打ちされた確かなテクニックと、常に時代の先を見据えた感覚で、メイクを提案。ヘアメイクとして活躍するかたわら、化粧品や美容ツールの開発・監修も手がける。著書「大人の赤ちゃん肌メイク」「可愛い大人の美容塾」「Evergreen Make Up」など。

■ 佐藤可士和氏のコメント

今治タオルコラボプロジェクト第一弾ということで、メイクアップアーティストとして第一線で活躍され、女優やアーティストの方々からの信頼も厚く、またご自身も無類のタオル好きという中野明海さんにお願いしました。今回はデザインや色だけではなく、吸水性や肌触り、髪や顔を拭くときの使い心地など、タオルの機能に踏み込んだコラボレーションにしたいと考え、プロフェッショナルの視点と消費者視点の両方を持った中野さんにぜひお願いしたいと考えたのです。
実際にプロジェクトが始まってみると、品質に対しての、想像以上に厳しく愛のあるこだわりがすごかったですね。また、なるほどなと思ったのは、「使っているときに肌がキレイに見える色」「ファンデーションのついた顔の汗を拭いた時にも、いい感じになるような仕上がりに」「フリンジをつけて、掛けてあるときも生活に豊かなシーンを提供したい」というように、機能性だけではなく、使うときの見え方や気分までデザインされているところです。その視点はメーカーだけではなかなか気づけない部分なので、中野さんならではの素晴らしいコラボレーションになったと思います。メーカー4社と細部にまで妥協せず、4社それぞれの長所を最大限に引き出して完成させた「肌と髪にとことん優しい今治タオル」、ぜひ堪能していただきたいと思います。




佐藤可士和/クリエイティブ・ディレクター
1965年東京生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。クリエイティブスタジオ「SAMURAI」代表。慶應義塾大学特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。博報堂を経て「SAMURAI」設立。進化する視点と強力なビジュアル開発力によるトータルなクリエイションは多方面より高い評価を得ている。近年は文化庁・文化交流使を務めるなど、日本の優れた文化、伝統、ブランド、技術などを広く海外に発信することにも注力している。
今治タオルプロジェクトでは、ブランドマーク&ロゴデザインやオリジナルタオルのデザイン、今治タオル本店の空間デザインをはじめ、「奇跡の復活」と評される今治タオルのブランド戦略のトータルプロデュースを今治タオル工業組合との信頼関係をベースに2006年より続けている。

■ 今治タオル工業組合 井上理事長のコメント

 今回のコラボプロジェクトでは4社の〝ものづくりへのこだわり〟と、それを支える染色など、産地の分業体制が有機的に機能することで、各社の個性となって現れており、メーカーブランド育成への足掛かりになると期待しております。また、今治タオルのある上質で心地よいライフスタイルを世の中に提案することができましたことを中野明海様に感謝する次第です。


director

今治タオル工業組合

代表者:理事長 井上 裕基
住 所:〒794-0033愛媛県今治市東門町5丁目14番3号
T E L :0898-32-7000
U R L :http://www.itia.or.jp
設立年月日:昭和27年11月1日
組合員:105社
出資金:119,366千円
事業内容:タオル製造業に関する指導及び教育
タオル製造業に関する情報・資料の収集及び提供、
タオル製造業に関する調査研究
組合員のために行う組合ブランド推進事業、共同購買事業、共同金融事業他

今治タオルコラボプロジェクト第一弾|メイクアップアーティスト中野明海さんプロデュース

2018年10月30日(火)、今治タオルコラボプロジェクトの第一弾。ヘアメイクアップアーティストの中野明海さんプロデュースによる、「肌と髪にとことん優しい」今治タオルが誕生しました。そこで、IMABARI LIFEでは、中野さんに取材して参りました。

羽のように、軽くて
柔らかくて吸水性のいいタオル。

今治タオル工業組合から公募し、選抜された4メーカーが製造

今治タオルコラボプロジェクト第一弾ということですが、今回のお話は、どんな経緯で進んだのか聞かせてください。
中野明海さん(以下、敬称略):もともと子供の頃よりタオルが大好きで、ヘアメイクという職業もあって、いろいろなタオルを買っては試すを繰り返していたんです。手触りは良いけど水が入って行かないのは何故だろう…。水をよく吸うけど肌当たりが硬いのは困るな…。何が自分にとって一番なんだろう…。常日頃からそういうことを考えていました。家にはいろんなタオルがあって、タオル研究所みたいな感じだったり、タオルの話になると熱く語りすぎて引かれちゃったり(笑)。そんな噂を聞いた、(今治タオルのブランディング・プロデューサー)佐藤可士和さんの奥様の悦子さんからお話をいただいたんです。
なるほど。今回はどんなタオルを作られたのですか?

中野:最初の打ち合わせのときに、可士和さんから、「とにかくどんなタオルが好きで、どんなタオルが欲しいのかを好きに言っていい」と。そんな自由をいただいたんです。「それが今治タオルの活性化につながるから」と。
そのとき私がお伝えしたのは、羽のように軽くて、優しい肌触りで、吸水性がいいタオル。その3つを満たす、「肌と髪にとことん優しいタオル」をつくりたいということでした。
サイズは、ミニバスタオル、フェイスタオル、ウォッシュタオルの3種です。今治タオル工業組合に加盟しているタオルメーカーさんにこのコンセプトを伝えて応募してもらい、試作タオルを実際に使って、その中から4社を選んで製作していただきました。

佐藤氏のオフィスで。何度も試作品を持ち寄り打ち合わせを重ねた

それは、まさに女性が欲しいタオルですね! 吸水性は、今治タオルの得意とするところだとは思いますが。

中野:はい。もともと今治タオルは、「5秒ルール」というものがあって、吸水性がいいものしかないのですが、その中でも、水の吸い込み方の種類はいろいろあるんですね。
たとえば、同じ吸水性がいいタオルでも、身体についた水を拭いたあとそのタオルの同じ場所で拭くと、ひやりとするものと、しないものがあるんです。それは、パイルが水分を吸うときに、横に広がるものと、縦に吸い込むものとあるらしく、横に広がるものだといくら水を吸っていても水分を感じてしまうんですね。他にもいろいろ要因があるらしいのですが。体を拭くと言う目的だけだったらそれでもいいかもしれないし、人それぞれの好みもあると思うんです。
でも私は、ふんわりした中にシュッと吸い込むものが好きで、肌のことを考えると、拭くときに肌に刺激が少なく、油分は取りすぎず、優しく水分だけを吸い込んでくれるものがいい。蒸しタオルをつくって顔をふっくらさせるのに使ったり、美容的な使い方をするには、パイルが硬くて肌をこすってしまうものなどは向いてないんですね。美しいヘアメイクは、やっぱり健やかな肌を保つことから始まるので。
だから今回のタオルは、すべての人の肌に優しいものだといいなという考えでつくったものなんです。

美容的な使い方というと、具体的にはどういうことでしょうか?

中野:タオルにしかできない美容って、いっぱいあるんです。体を部分的に温める、肌を温める、パックのように美容液を浸透させる、のように。あたたかくしたタオルで顔を蒸して肌をやわらかくして、化粧品などがなめらかに乗っていくようにするとか。
クレンジングして、お風呂から上がってきたときに、まだ目のまわりが黒かったり、小鼻がざらついたことってないですか?そういうときに、すぐ顔にオイルを塗って、やわらかいタオルで身体の水分と共に拭き取ってしまえば、お風呂の中で必死に洗顔しなくても、そのひと手間ですごく肌が綺麗になったりするんですよ。そういうときは、なめらかでやさしいタオルじゃないとダメなんですね。

だから皆さん、このタオルを使っていただくと、優しさと軽やかさに感動していただけるのではないかと思います。

たしかに、見た目からして、肌がよろこびそうなタオルですね。
中野:もちろん、先ほども申し上げたように、好みもあると思うんです。しっかりとした手触りで、ハリと強さと弾力があるタオルもあって、男の人はそういうのが大好きだったりするんですね。
でも今回は、そうではなくて、肌が弱い人や、髪が傷んでる人、力の弱い女性やお子さんが使いやすい軽さ、などを考えたもので、言わば「弱い人に優しいタオル」なんです。例えばあんまり重いタオルだと、髪を拭いているとき、女性やお子さんは疲れちゃうじゃないですか。そうではない、ふにゃふにゃとやわらかいんだけど、水はよく吸うというタオルなんです。
なるほど。今回、色にもこだわられたとお聞きしましたが。
中野:色は、3色で、白と、アッシュピンクと、グレーです。白は、今治タオルの基本の色。そしてアッシュピンクは、私のテーマカラーで、ピンクだけどピンクじゃない、肌に乗せると、肌も優しく綺麗に見える色なんですね。あとは、清潔感のあるブルーグレー。このピンクやグレーなら、例えばファンデーションが染み付いたりしてもそんなに気にならないし、何度も使って、洗ったりしていっても、ずっと清潔感が保てる色ですね。
何度使っても綺麗なのは嬉しいですね。

中野:本当に、使うほどに風合いも出てきて、大好きな感じになっていくんですよ。洗うとこのフリンジもくしゃっとなってくるんですが、それがとても可愛いんです。どのタオルも、使うたびにそれぞれ違っていい感じになっていきます。

4社それぞれのタオル。
全部使って驚いて欲しいです。

それでは、もう少しどんなタオルなのか詳しく知りたいのですが、今回のコラボに参加した4社のタオルそれぞれの特徴を教えてください。

中野:はい。それまでよく知らなかったんですが、今治タオル工業組合って、100いくつものメーカーの集合体なんですよね。そこへ今回のテーマを伝えて募集をかけて、応募のあった中から悩みぬいて選んだ4社が、今回製作していただいた、大成タオルさん、オリムさん、村上パイルさん、渡辺パイル織物さんなんです。

まず、大成タオルさんは、とにかく軽くて、やわらかくて、薄いです。薄いタオルにしかできない美容的な使い方がしやすいタオルです。例えば、髪に巻いたり、半身浴のとき首に巻いたり、温めて顔を蒸したりするのにも適しています。顔に乗せて、タオルの上からマッサージするときも、指の感触がちゃんと肌に届くので、そういう細かな作業が上手にできる優しいタオルです。


通常の半分の細さの糸を使用し、柔らかさを追求した大成タオル

オリムさんのタオルは、ふっくらしていて、とにかく滑らか。肌を引っかけないというか、パイル感が本当にない。これこそ上質な化粧コットンのような質感です。
今回、オリムさんは、今回の「肌と髪にとことん優しい」というコンセプトを受けて、「優しい」とは何か?についてすごく考えていただいたそうです。
肌に優しい織り方や糸を選んで、考え抜いてつくってくださった。
そしてつくったものを、関西の摩擦係数をはかる会社に依頼したら、オリムさんの従来のタオルと比べて、すごくいい結果がはじき出せたらしいんです。ありがたいですね。

肌摩擦を極限まで軽減し、肌への優しさを追求したORIMのタオル

村上パイルさんのタオルは、今回の4つの中では、いちばんタオルらしいタオルじゃないかなと思います。男性とか、タオルらしいタオルが好きな方はお好きなんじゃないでしょうか。とにかくクッション性がすごい。だけど本当にやわらかくて優しいんですけれど、しっかりしていて、毛量が多い人に、お風呂上がりにはすごくいいんじゃないかなと思います。
気持ちがいいです。とにかくすっと吸ってくれます。キャノン加工といって、洗えば洗うほどふわっと花が開くようにパイルが立ってくるんです。優しくてふんわりしたタオルです。

吸水性に優れ、洗濯を繰り返しても柔らかさが持続する村上パイルのタオル

渡辺パイル織物さんのタオルは、オーガニックコットンを使っています。オーガニックにこだわりたい方にはとても良いのではないかなと思います。シープ加工をほどこしていて、このモコモコした感じは、女性ならみんな好きな質感ですよね。どこも引っかからない、ふわふわで軽いタオルです。この加工は、一回洗った方がよりいい感じで立ってきて、ほおずりしたくなるような見た目の愛らしさもたまりません。

オーガニック綿を使用し、人にも環境に優しい渡辺パイルのタオル

今回、HOW TO動画も撮ったんですけど、それを見ていただければわかるんですが、例えば、髪を拭きながら、指先で頭皮や耳の中まで水分を拭き取りながらマッサージして、フェイスラインをアップするような使い方もできるんですけど、それは分厚いタオルではできなくて、薄くて軽いタオルじゃないとできない。この中だと、大成さんと渡辺さんのタオルが適しています。

> HOW TO 動画を見る   

とにかく吸水性とか、安心の度合いとかは、どれも素晴らしくて、それぞれ個性的なタオルになっているので、タオル好きの方にはぜひ、ひとつずつ試して、驚いて欲しいなと思いますね。

タオルづくりの工程を見て、
思わず涙あふれました。

今治タオルについてお聞きしたいのですが、これまで今治タオルについてどんな印象で、それが今回どう変わりました?
中野:それはどうしよう。1時間くらいかかっちゃう(笑)。まず、私は、メイド・イン・ジャパンにこだわってきたんです。日本人の繊細な技術って、安い海外製品におされて、どんどんなくなっているじゃないですか。日本は技術が売りの国なのに。その技術を残すために、まず私が買わなきゃいけないっていう変な使命感があったんです(笑)。
それで日本製のタオルを買っているうちに、今治タオルとも出会って、使うようになっていったんですが、もちろん佐藤可士和さんがブランディングして、有名になったことも存じ上げていたんですけれど、でも今治タオル工業組合が100いくつものメーカーの集まりだとは全然知らなくて。地域を盛り上げていくために、そのライバルであるはずのメーカーの皆さんが一緒に頑張って、こんなブランドになったということを今回初めて知って、なんて素晴らしいんだろうと思いました。
今回、実際に今治にも行かれたんですよね?
中野:そうなんです。もともと物作りの工程を見るのが大好きで、今回コラボさせていただいた4社の工場と今治タオルの本店とLAB(今治タオルラボ)を見学させていただいたんですが、もう楽しすぎて。すごく感動しました。その感動したことを話すと、これまた3日くらいかかりそうなんですけど(笑)。

今治タオル本店を見学する中野さん

現地で中野さんが号泣したという話が漏れ伝わってきたんですけど(笑)
中野:泣きました(笑)。胸がいっぱいになって思わず涙あふれてしまって。みなさんとお食事してるときに、工場で感動したことを思い出して、また…。
どのあたりにそんなに感動されたんでしょうか?
中野:工夫と、発明と、技術と、努力と、伝統と、心意気や熱い思いに!
こうやったら染まるとか、綿の汚れを細かく取って綺麗にして、こうやって織り上げていくと絡まないとか、ひとつひとつ誰かが考えて、とんでもない技術革新が生まれたんだなあとか、そういうことすべてを目の当たりにして、本当に素晴らしいなと思って。
タオル⼯場4社と、染色工場のツヅキボウさんを⾒させていただいたのですが、たたとえば、大成さんの工場では、大きくつながった反物で、糸の細さ、経糸緯糸の密度、パイルの太さなんかをマジックで書かれているものを見せていただいたんですけど、それがこのタオルができるまでの試作の布だったんです。縫製の方から、工場の皆さんまで、36名の全従業員の方々で、この質感、肌触り、テクスチャーを好きか嫌いか聞いたんですって。それは社長が初めてやったことだったらしいんです。それって、すごいことじゃないですか。なんて途方も無い工程を経て、このタオルができたんだろう。そう思うだけで、このタオルの価値ってすごいなって。そんな試作品を見せていただいたときに、ありがたくて涙が出てきました。

感動の連続だったタオル工場見学

「タオルのプリンセス」
みたいなものができたと思います。

つくる上での苦労は何かありましたか?
中野:私の苦労はなんにもなかったです。苦労があったとしたら、家の中がタオルであふれかえったことくらいです(笑)。苦労してくださったのは、それぞれのメーカーさんだなと思います。できていく過程で、ずっと私は楽しかったし、ワクワクして、毎回毎回試作品が上がってくるのを使わせていただいて、意見を言わせていただいていただけですね。
完成してみていかがですか? 思い通りのタオルができましたか?

中野:こんなに繊細で、それでいて吸水性もいいタオルってなかなかなかったので、メーカー各社さんには作っていただいて本当にありがたかったです。今治タオルはもともと素晴らしいタオルばかりで、「タオルの王様」みたいなタオルがたくさんありますよね。それと比べると、私の作ったタオルは「タオルのプリンセス」という感じ(笑)。王様でも、女王様でもなく、とても気が効く、可愛らしいプリンセスができたと思っております。

いいですね、タオルのプリンセス(笑)。すごく欲しくなってきました。ありがとうございました。
今治タオル ブランディング・プロデューサー 佐藤可士和氏からのコメント

中野明海さんとのコラボについて

佐藤可士和
今治タオル ブランディング・プロデューサー

今治タオルコラボプロジェクト第一弾ということで、メイクアップアーティストとして第一線で活躍され、女優やアーティストの方々からの信頼も厚く、またご自身も無類のタオル好きという中野明海さんにお願いしました。これまでにも僕がデザインしたタオルを限定発売したことは何度かありましたが、今回はデザインや色だけではなく、吸水性や肌触り、髪や顔を拭くときの使い心地など、タオルの機能に踏み込んだコラボレーションにしたいと考え、プロフェッショナルの視点と消費者視点の両方を持った中野さんにぜひお願いできればと思ったのです。

実際にプロジェクトが始まってみると、品質に対しての、想像以上に厳しく愛のあるこだわりがすごかったですね。また、なるほどなと思ったのは、「使っているときに肌がキレイに見える色」「ファンデーションのついた顔の汗を拭いた時にも、いい感じになるような仕上がりに」「フリンジをつけて、掛けてあるときも生活に豊かなシーンを提供したい」というように、機能性だけではなく、使うときの見え方や気分までデザインされているところです。その視点はメーカーだけではなかなか気づけない部分なので、中野さんならではの素晴らしいコラボレーションになったと思います。メーカー4社と細部にまで妥協せず、4社それぞれの長所を最大限に引き出して完成させた「肌と髪にとことん優しい今治タオル」、ぜひ堪能していただきたいと思います。

今回のタオルを製作した4社からのタオル紹介コメント

大成タオル株式会社

http://www.onarutowel.co.jp
紡績会社と共同で開発した、弊社オリジナル糸「エレガントツイストフリー」を使用しています。通常の糸の半分の細さの糸を無撚糸にすることにより柔らかさを追求しました。原綿に超長綿のアメリカンピマコットンを使用しているので毛羽落ちが少なく、毛羽落ちの試験では無撚糸ながら通常のタオルよりも良い数値が出ています(当社比)。各アイテム十数種類のサンプルを作成し、全従業員にアンケートを取り一枚を選出、更に中野明海様のアドバイスをもとにパイル長やヘムの形状などを変更して、厳選した一枚に仕上げました。

株式会社オリム

http://www.orim.co.jp
「肌に優しいタオル」とは、どういったタオルなのかを考え、タオル使用時の肌摩擦を極限まで軽減し、肌が傷つく可能性を少なくしたのが、このタオルです。パイル糸に通常使用する糸より細い糸を使用し、 かつ、密度を高める為に引き揃え(通常パイルが1つ出来るところに糸を複数使用して2本以上のパイルが出来るように作成)をすることによって、通常のタオルより繊細な糸が密集している織物になっています。それによって肌に直接触れる部分を点の集合にすることでより肌に優しいタオルとなりました。

村上パイル株式会社

http://m-pile.jp
コットンUSA認定の米国綿を使用し、パイル糸を、空気層を含み繊維がからみあう構造にすることで、柔らかくボリュームがあり、毛羽落ちのしにくいタオルが完成しました。吸水性に優れ、洗濯を繰り返しても柔らかさが持続し膨らんでいく感覚です。また、中野明海様のアドバイスで、よりパイル長を伸ばし、織り上がった後にキャノン加工(ブラッシング)することで、弾力性を高めました。

渡辺パイル織物株式会社

http://www.watanabe-pile.jp
パイル糸にインド産超長綿のオーガニックの綿を使用しています。抜群の吸水力と柔らかさを保ちつつ、独特なシルクのような手触りと、ふんわりとした柔らかな風合いが魅力のタオルです。4社中で唯一のオーガニックタオルで、塩素や苛性ソーダを一切使用しておらず、CO2排出量40%削減(当社比)。人にも環境に優しい製造工程を採用しています。

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「建築家伊東豊雄氏 × 佐藤可士和氏」今治での対談が実現 ~「共創型」で生み出す現代の建築・ブランディングとは~

2018年10月23日
今治タオル工業組合

「建築家伊東豊雄氏 × 佐藤可士和氏」今治での対談が実現
総合監修にクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏が就任
~「共創型」で生み出す現代の建築・ブランディングとは~

 


この度、今治タオル工業組合(愛媛県今治市 理事長 井上裕基)により推進されるジャパンブランド「今治タオル」の公式ブランドサイトの「IMABARI LIFE」(こやま淳子編集長)にて、世界的な建築賞を受賞し、現在愛媛県今治市大三島町でまちづくりの活動に取り組む伊東豊雄氏と、「今治タオル」のブランディング・プロデューサーである佐藤可士和氏の対談が実現しました。

■ 背景

クリエイティブ・ディレクターである佐藤可士和氏は、2006年より今治タオルのブランディング・プロデューサーとして「今治タオル再生プロジェクト」をスタートさせ、今治タオルの復活に貢献しました。また今年10月1日には、今治タオルブランディングの成功をもとに、今治市長を会長とした「今治ブランド戦略会議」の総合監修に就任し、持続的な地域活性化に向けた取り組みを担っています。一方で、世界的な建築家である伊東豊雄氏は、2011年の「今治市伊東豊雄建築ミュージアム」の開館後、2012年より愛媛県今治市大三島において塾生有志や地域の人々と共に継続的なまちづくりの活動に取り組んでいます。
共に「今治」繋がりで活躍するお二人がこの度初めて今治について語り合いました。今治市で開催された対談では、「共創型」で生み出す現代の建築・ブランディングについて各々の事例を踏まえながらお話しています。是非、第一線で活躍するお二人の貴重な対談をお楽しみ下さい。

■ IMABARI LIFE

本対談は、今治タオルの公式ブランドサイト「IMABARI LIFE」(こやま淳子編集長)にて前編(10/18公開)・後編(11/5公開)の二回でお届けします。

<今治タオル公式ブランドサイト IMABARI LIFE>
(前編) http://www.imabaritowel.jp/imabari_life/interview/imabari_life/interview1887
(後編)11月5日公開予定


director

伊東豊雄 TOYO ITO

伊東豊雄建築設計事務所代表。 東京大学・東北大学・多摩美術大学・神戸芸術工科大学などの客員教授を歴任。
王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、プリツカ―建築賞、UIAゴールドメダル、日本建築学会賞など受賞歴多数。

東日本大震災後、復興活動に精力的に取り組み、住民の憩いの場として提案した「みんなの家」は、2017年7月までに16軒完成。

2016年の熊本地震に際してはくまもとアートポリスのコミッショナーとして「みんなの家のある仮設住宅」づくりを進め、 100棟近くが整備されている。2011年に私塾「伊東建築塾」を設立。

また大三島において、 2012年より塾生有志や地域の人々とともに継続的なまちづくりの活動に取り組んでいる。

 


director

佐藤可士和 KASHIWA SATO

SAMURAI代表。慶應義塾大学特別招聘教授、多摩美術大学客員教授。

博報堂を経て「SAMURAI」設立。

進化する視点と強力なビジュアル開発力によるトータルなクリエイションは多方面より高い評価を得ている。近年は文化庁・文化交流使を務めるなど、日本の優れた文化、伝統、ブランド、技術などを広く海外に発信することにも注力している。

今治タオルプロジェクトでは、ブランドマーク&ロゴデザインやオリジナルタオルのデザイン、今治タオル本店の空間デザインをはじめ、「奇跡の復活」と評される今治タオルのブランド戦略のトータルプロデュースを今治タオル工業組合との信頼関係をベースに2006年より続けている。


director

今治タオル工業組合

代表者:理事長 井上 裕基
住 所:〒794-0033愛媛県今治市東門町5丁目14番3号
T E L :0898-32-7000
U R L :http://www.itia.or.jp
設立年月日:昭和27年11月1日
組合員:105社
出資金:119,366千円
事業内容:タオル製造業に関する指導及び教育
タオル製造業に関する情報・資料の収集及び提供、
タオル製造業に関する調査研究
組合員のために行う組合ブランド推進事業、共同購買事業、共同金融事業他

 

 

今治タオルについて
2006年、今治タオルはクリエイティブ・ディレクターである佐藤可士和氏をブランディング・プロデューサーにむかえ、「今治タオル再生プロジェクト」をスタート。今治の豊かな自然と産業復興への思いを象徴するロゴマークを制作し、品質保証マークとして機能させるとともに、「白いタオル」をキープロダクトに設定。
「5秒ルール」など独自の品質基準を設け、今治タオルの本質的価値「安心・安全・高品質」を広く伝えてきました。その後約10年を経て、今治タオルは「安心・安全・高品質」なジャパンクオリティの代表製品として広く認知され、国内外に広く知られるブランドへと成長しています。
http://www.imabaritowel.jp

今治芸人みかんがゆく! サイクリングしまなみ2018|今治レポートVol.10

しまなみ海道を堪能する
ファンライドの祭典

「サイクリングしまなみ」は、高速道路を規制して行う日本唯一のファンライドの祭典。
2年前もこのIMABARI LIFEで取材しましたが、今年は4年に1回巡って来る大規模大会の年。
参加人数は約7,200人。そのうち10%が外国人だったそうです。


全コース

サイクリングしまなみの全コース

本格派のCコース(今治から尾道までを往復)から、ゆるく家族連れで走れるGコース(今治から大島までの往復30km)まで、さまざまなレベルが用意されています。

プロライダーから、家族連れ、外国人まで、参加者は多種多様

最もゆるいサイクリングしまなみ!
今治?大島往復のGコース。

今回IMABARI LIFEが取材したのは、いちばんゆるいGコース。来島海峡サービスエリアから、大島へ渡り、帰ってくるだけのコースです。初心者なら間違いなくこのコースですね。

今治から大島までを往復するGコース

レポートをお願いしたのは、今治出身のものまね芸人みかんさん。

西川史子さんのものまねなどでおなじみのみかんさんは、今治地方観光大使でもあることから、サイクリングしまなみにはゲストとして招かれていました。

確かに西川先生に似ている! そして、カワイイ!!

「うん、カワイイのは知ってる」(みかん)

あ、そうですか。失礼しました…。

愛媛を愛しすぎて「みかん」という芸名を名乗っているというみかんさん。
ちなみに、今治タオルも使ってますか?

「今治タオル、よく買います! アーティストさんへのお礼とかで贈ると、めっちゃ喜ばれますよー。高級やし、気持ちいいし、タオルってみんな使うので、贈り物に最高ですよね」


うーん、さすが今治地方観光大使。とってもいいコメント、ありがとうございます。

ちなみに、今回のサイクリングしまなみにも協賛している今治タオル。参加者全員にオリジナルタオルが記念品として配られました。

それはさておき、みかんさん、普段は自転車に乗るんですか?

「がんがん乗りますよー。ママチャリに」

…そんなんで大丈夫ですか?


愛媛県のゆるキャラ・みきゃん&ダークみきゃんと記念撮影

まあ、きっと大丈夫でしょう。サイクリングしまなみは、タイムを競うわけではなく、ファンライドの祭典。
つまりサイクリングを楽しむためのイベントですからね。

そして、Gコースの出発セレモニーが始まりました。

壇上に呼ばれるみかんさん。
隣にいるのは、同じくこのGコースのゲスト、「神スイング」で有名なタレントの稲村亜美さんです。

そんなふたりに、サイクリストたちからは口々に「カワイイ!」の声が。

「知ってるー!」(みかん)
どっと沸く会場。さすが今治出身。地元人気、スゴイです。

そしてみかんさんは、出場者たちへ、アントニオ猪木のものまねで気合を入れます。
「この道を行けば、どうなるものか。迷わずいけよ。こげばわかるさ…」

と、みかんさんが言うと、参加者たちも一緒に、

「いち・に・さん…」

「ダァーーーッ!!!」

気合、入りました!

さて、いよいよ出発。このGコースでは25人ずつ順番にスタートしていきます。

「鈴木奈々でえーす! 皆さんがんばってくださいねー!! 3、2、1、スタート!!」

と、壇上でスタートを切るのは、鈴木奈々さん、ではなく、鈴木奈々さんのものまねをするみかんさんでした(いかに似ているかを文章でお伝えできないのが残念です)。

そして、いよいよみかんさんのスタートの順番がまわってきました。
よーし、行ってくるよ!!

ダァーーーーッ!!

…あんなにテンション上げて大丈夫でしょうか?
ともあれ、みかんさん、スタートしました!!

高速道路を走りながら、
しまなみの海を一望する。

しばらく走ると、海の上にかかる大きな橋が見えてきました。

「ここ、来島海峡大橋。インスタ映えやで」

そう。この大橋は、世界初の3連吊り橋「来島海峡大橋(くるしまかいきょうおおはし)」。
これぞ、しまなみ海道! ともいうべきスポット。しかも、サイクリングしまなみの日は、車を通行止めするので、普段は高速道路の車道を思いっきり走れるのです。

「この橋から見下ろす海がサイコーなんやで!」

「気持ちいいー!!」

しかし、トンネルに入った頃には、みかんさんの表情に、ちょっと疲れが…。

やはり、飛ばしすぎましたか?

「うーん、なんだか自転車がこぎにくい…」

なにせ、初めて乗るクロスバイク。ギアチェンジのやり方もよくわからないし、椅子の高さも、ハンドルの高さも、普段と違いすぎる。
なんだかジワジワと首のあたりも痛くなってきた…。


じゃこ天、焼き豚、ブルーベリー。
無料でふるまわれる郷土料理。

そうこうしているうちに、やっとエイドステーションのよしうみバラ公園に到着。
よかった、休憩できる…。

サイクリングしまなみには、コースごとにいくつかこうしたエイドステーションが設けられており、そこではこのあたりの郷土料理がなんと無料で食べられるのです。さすが、おもてなしの愛媛県。

そういえば朝ごはんも食べてなかった…。腹が減っては、サイクリングできない。と言うことで、食べまくりました。

民宿のおにぎりをもらったり、

「うん、愛媛の米はおいしいね」

じゃこ天を食べたり。

「じゃこ天は、魚のすり身を油で揚げたもの。今治の中でも、地域によって味もいろいろなんやで」

他にも、焼き豚、パン、バナナ、ブルーベリー。ぜんぶいただきました。

「おいしかった!」


さらに、スタッフの方に、前のハンドルをちょっと上げてもらったり、マッサージしてもらったり、後半の準備。

最後は、ボランティアの中学生たちと記念撮影。
「みんな、いい大人になるんやでー!」

さて、そろそろ出発です。

しまなみの海って、
こんなにキレイやったっけ?

後半は、同じ道を帰るのではなく、来た道とは違う海沿いの道を通ります。

「今治の海は見慣れてると思ってたけど、こんなにキレイだったんやー!」
と、なんだか感動しているみかんさん。

「もちろん、愛媛の海がキレイなのは知っていたし、いいスポットもたくさん知ってるし、よく行っていたはずなのに」
自分の足で自転車をこいできたから、ひときわ心にしみるのでしょうか。

ちょうど来島海峡大橋が見える場所があったので、そこに自転車を止めてパチリ。

みかんさん、逆光ですが…。橋はキレイに写りました。

「この大島の道が今回いちばんよかった。改めてしまなみの海の美しさを再確認しました。これからもっとみなさんには、今治行くなら島に行くことをオススメしたい!」

地元の人さえも気づかなかった美しさに気付けるのも、サイクリングしまなみの素晴らしさなんですね。

さて、またゴールへ向かってこぎはじめます。大島の海岸を抜けて、再び来島海峡大橋へ。

うーん、30km、ナメてたかもしれない…。
しかも、帰りは向かい風。脚もパンパンに張ってきました。


しかし「写真いいですか?」と声をかけられると、笑顔で対応。さすがプロです。
オーストラリアからやってきたサイクリストと記念撮影。他にもハワイや中国、県外の方もたくさんいました。

そしてまた粛々と走ります。がんばれー!みかんさん!!

しまなみアースランドで、
感動のゴール。

さて、一方IMABARI LIFEスタッフたちは、ゴール会場のしまなみアースランドでみかんさんの到着を待ち構えていました。

ここは、いくつかのコースのゴールになっていて、すでに到着したサイクリストたちが記念撮影したり、屋台で買い物をしたり、賑わっていました。

そして、さきほどゴールしてきたのは、以前このIMABARI LIFEのサイクリング取材に参加してくれたノッてる!ガールズの渡邊さん。

さすが、余裕の表情ですね。

そうこうしているうちに、みかんさんが帰ってきました。


この最後の坂がキツイのですが、ラストスパート。

着いたーーー!!

無事に完走! おつかれさまです!!

「いやーナメてましたよ、30km。帰りはめっちゃ向かい風だったんですよ!!」

インタビューに、にこやかに答えるみかんさんですが、よく見ると涙目…。

うーん、今日はゆっくり休んでくださいねー。

しかしその後、特設ステージのインタビューでも、「特にどのへんが良かったですか、鈴木奈々さん?」 と振られると、
「ぜんぶです! ぜんぶです! 今治サイコー! しまなみサイコー!!」
と、鈴木奈々さんそっくりの声色で答えるみかんさんでした。さすが、おもてなし気質の今治出身。どうもありがとうございました。